
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- 副腎皮質とは
- アジソン病について
<Contents>
副腎皮質とは
ステロイドホルモンを分泌する部位で、糖質(グルコ)コルチコイドと鉱質(ミネラル)コルチコイドなどが存在します。名前の通り、糖質コルチコイドは糖質などに関わり、鉱質コルチコイドはミネラル(Na・K)などに関わります。
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アジソン病・副腎皮質機能低下症とは
名前の通り副腎の機能が低下していて、副腎皮質ホルモンの分泌低下を起こします。その中でアジソン病は、出生後に副腎が障害される後天性原発性病変を指します。
原発性の中では、感染性(結核など)や特発性(自己抗体)など分類は様々です。別の原因疾患に続いて起こる続発性では、視床下部や下垂体の障害などで起きます。
副腎皮質ホルモンの種類について
副腎皮質の各層から3種類分泌されます。コルチゾール・アンドロゲン・アルドステロンで構成され、各ホルモンの減少によって様々な症状を呈します。
コルチゾール
糖質の代謝を初めとして、様々な代謝に関わるホルモンです。不足することで低血糖・意識障害・体重減少などを起こします。
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アンドロゲン
アンドロゲンは男性ホルモンとして有名で、女性にも副腎由来で流れています。女性では不足によって毛が薄くなったり、エストロゲンに変換出来なくなって月経不順・骨粗鬆症などを起こします。
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アルドステロン
アルドステロンは腎臓のレニンから始まるRAA(レニン-アンジオテンシン-アルドステロン)系のホルモンです。端的に言うと血圧を上げるホルモンです。
不足によってナトリウム値の低下やカリウム値の上昇・低血圧などを起こします。続発性では副腎自体の障害は無いので、RAA系の機序により分泌されるアルドステロンの不足は起きないとされます。
ACTH・CRHと色素沈着について
副腎皮質を刺激する下垂体前葉のACTH(副腎皮質刺激ホルモン)、ACTHを刺激する視床下部のCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)とも関係してきます。
ネガティブフィードバック(NF)は糖質コルチコイドで行われるので、分泌低下を起こした本症では副腎皮質を刺激しようとしてACTH・CRHが過剰に分泌されます。
NFとは
ホルモンで代表的なフィードバックで、一定の濃度に達すると上位内分泌腺を抑制します。逆に濃度が下がると抑制が弱まって、ホルモンの分泌を促します。
ACTHはメラニン色素と関係し、色素沈着を起こすとされるので、身体の各部が色黒く変色してしまいます。メラニンに関しては以下の記事を参考にしてください。
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検査・治療について
検査
- 血液検査:コルチゾール(↓)・ATCH(↑)・抗体検査など
- ACTH負荷試験:原発性では無反応で、続発性では反応します。
- 画像検査
治療
- ヒドロコルチゾン(糖質・鉱質双方の作用を有す)
今回は「アジソン病(副腎皮質機能低下症)」について解説しました。
まとめ
- アジソン病は副腎皮質に障害を起こした後天的な疾患です
- 先天性・続発性は副腎皮質機能低下症などと呼びます
- 視床下部・前葉・ホルモンの働きを把握しよう!
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