
・どんな疾患なの?
今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・新卒看護師は勿論、未経験領域に臨む臨床看護師にも通ずる基礎内容ですので参考にどうぞ!筆者の経験以外に専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。 国家試験範囲ですので、学科試験内容にも含まれます。国家試験合格率は全国平均で90%程度です。単位を落とすと学費が余計に掛かってしまいます。 この記事は国家試験範囲(+α)程度の内容に絞って、突っ込んだ内容はなるべく別記事でしています。是非参考にして「単位取得」・「合格」に役立ててくださいね。
本記事の内容について
- 再生不良性貧血とは
- 汎血球減少について
- 症状・治療などについて
1.再生不良性貧血と骨髄・造血幹細胞について
WHO・貧血基準
- 成人男性:<13g/dL
- 成人女性:<12g/dL
- 妊婦・未就学児:<11g/dL
ポイント
再生不良性貧血は、全血球の源となる造血幹細胞が脂肪細胞(脂肪髄・黄色髄)に置換されていきます。そして造血幹細胞の減少によって汎血球減少を引き起こし、易感染・出血傾向・貧血などを起こします。
汎血球減少とは
- 赤血球
- 白血球
- 血小板
上記の血球が減少することを言います。次の二点が主な原因となります。
- 血球産生低下(骨髄):再生不良性貧血・巨赤芽球性貧血・急性白血病など
- 血球破壊(末梢血):敗血症・DIC(播種性血管内凝固症候群)・脾機能亢進症など
2.再生不良性貧血の症状・検査・治療について
症状
汎血球減少による症状が起きます。感染・出血による死因が多いとされます。
- 貧血
- 易感染
- 出血傾向
検査
- 血液検査
- 骨髄穿刺:脂肪髄増加・有核細胞数減少
- MRI
再生不良性貧血の重症度基準(平成 29 年度修正)
出典:再生不良性貧血診療の参照ガイド
解説
- ATG(Anti Thymocyte Globulin):日本語で抗胸腺細胞グロブリンの意味で、リンパ球を減少させる働きを持ちます。
- アンドロゲン療法:造血・エリスロポエチン産生作用を持つとされます。副作用は男性化・肝機能障害が代表的です。
- G-CSF(Granulocyte Colony Stimulating Factor):顆粒球コロニー刺激因子という意味で、特に好中球の増殖を促します。
今回は「再生不良性貧血」について解説しました。
まとめ
- 再生不良性貧血は、大元となる造血幹細胞の減少で汎血球減少を起こします
- 死因は感染症と出血が多いとされます
- 骨髄低形成(脂肪髄増加・有核細胞数減少)を認めます
- 重症度によって、若年者は骨髄移植が適応になります
- その他免疫抑制療法やアンドロゲン療法を行います
- 支持療法では輸血などを行います

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