
・盲腸とは違うの?
・何に気を付けよう?
今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・新卒看護師は勿論、未経験領域に臨む臨床看護師にも通ずる基礎内容ですので参考にどうぞ!筆者の経験以外に専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。 国家試験範囲ですので、学科試験内容にも含まれます。国家試験合格率は全国平均で90%程度です。単位を落とすと学費が余計に掛かってしまいます。 この記事は国家試験範囲(+α)程度の内容に絞って、突っ込んだ内容はなるべく別記事でしています。是非参考にして「単位取得」・「合格」に役立ててくださいね。
本記事の内容について
- 虫垂炎とは
- 症状・治療・看護など
目次
1.虫垂炎(盲腸)の原因・症状について
俗に「盲腸」とも呼ばれますが、正式な名称は虫垂炎です。離床では「アッペ」(虫垂:appendix)と称されます。虫垂が詰まって細菌が繁殖し、炎症を起こした状態です。

以前はそう言われていましたが、近年の研究で免疫機能(IgA)が備わっていると報告されています。
*免疫機能については「コチラ」!
>原因・好発
原因・好発
糞石・異物などが原因とされます。10~20歳代で好発します。
>症状・検査
症状
初期では心窩部・臍部付近の疼痛を呈します。痛みに伴う嘔気・嘔吐・下痢・便秘などが生じます。
進行すると疼痛は移動し、右下腹部痛が強くなります。穿孔・腹膜刺激症状などを起こします。
虫垂炎のスコアではアルバラド・スコア「Alvarado score」と呼ばれる指標が代表的です。合計10点で、4点以下では可能性が低いとされます。症状と大まかな検査を合わせて覚えられます。
<アルバラド・スコア>
右下腹部への疼痛の移動 | 1点 |
食欲不振 | 1点 |
嘔気・嘔吐 | 1点 |
発熱 | 1点 |
反跳痛 | 1点 |
好中球数>75% | 1点 |
白血球数>1万/μL | 2点 |
右下腹部圧痛 | 2点 |
妊婦は診断が難しいとされ、穿孔を起こすと胎児死亡率が上昇します。乳幼児・高齢者では、言葉や間隔が原因となって発見が遅れることが多いとされます。
その他にもCT・エコーなどの画像検査を必要に応じて行います。糞石・虫垂の腫大などを認めます。
>圧痛点
以下の2点は虫垂炎で認める圧痛点です。
上前腸骨棘は腰骨の出っ張っているところ!
2.虫垂炎の治療・手術に関して
軽症例では保存的に、炎症が強い場合などは外科的治療を行います。
>保存的治療
- 絶食
- 抗生物質
>外科的治療
- 腹腔鏡手術
- 開腹手術
<イメージ>
特筆する観察項目は以上になります。消化器症状などと合わせて周術期看護を行いましょう!
参考
今回は「虫垂炎」について解説しました。
まとめ
- 虫垂は免疫機能を担っています
- 好発は若年層で、虫垂部の詰まりが主な原因とされます
- 進行すると疼痛が右下腹部に移動します
- 発熱・反跳痛・炎症反応などを呈します
- 妊婦・乳幼児・高齢者では注意します
- 圧痛点2種類を覚えよう
- 軽症なら保存的治療で、切除は腹腔鏡・開腹です

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