
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- 好気性菌・嫌気性菌について
- 臨床でよく遭遇する菌種について
<Contents>
好気性菌・嫌気性菌とは
好気性菌・嫌気性菌は臨床の技術で言うと、「血液培養」などの検査を理解する際に必要になります。学生・日常生活では関係性が分からないので興味の湧かない分野だと思います。
- 好気性菌:細分化すると偏性好気性菌と通性好気性菌に分かれます
- 偏性好気性菌(以下好気性菌):酸素が無いと生存不可能な菌種のこと
- 通性嫌気性菌(以下通性菌):酸素の有無は関係無し
- 嫌気性菌:偏性好気性菌とも呼び、通常の酸素濃度では生存不可能な菌種のこと
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菌種一覧
菌の数は多いですが臨床でよく見掛ける菌は限られているので、簡単に覚えましょう。特殊な菌はその時々で調べて覚えれば大丈夫です!
ポイント
コツとしては通性菌が多いので、好気性菌・嫌気性菌を覚えてしまうと楽です。また、生息域となる臓器の特徴もイメージするのも結構楽かなと思います。
例えば結核菌は肺などに巣食いますが、肺は酸素を取り込む臓器なので好気性菌又は通性菌かな?と考えられます。逆に消化管は酸素が薄いので、嫌気性菌又は通性菌かな?と考えられます。
好気性菌
- 結核菌
- 緑膿菌

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嫌気性菌
クロストリジウム属は偏性嫌気性菌になります。代表的な菌種は以下の通りです。
- ボツリヌス菌:蜂蜜に潜んでいることで有名です
- 破傷風菌:成人以降はワクチンによる抗体価が下がっていて、土壌などより創傷を経て侵入します
- ウェルシュ菌:煮込み料理を放置すると発生します
- ディフィシル菌:偽膜性腸炎として有名です

食中毒・ガス壊疽ではウェルシュ菌で、ボツリヌス菌は乳児の蜂蜜などで問題となります。
今回は「好気性菌・嫌気性菌」について解説しました。
まとめ
- 通性菌が多いので、好気性菌・嫌気性菌を覚えよう!
- 好気性菌は結核菌・緑膿菌など
- 嫌気性菌はクロストリジウム属など
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