
今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・看護師は勿論、その他の医療学生・関係者にも通ずる基礎内容です。専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。学科試験・国家試験・予習復習などに役立ててください! 国家試験範囲の解説一覧は領域別にHOMEに掲載しています。Kindle電子書籍を活用して無料・低価格で「電子ノート」を作りたい場合は、以下の記事を参考にしてくださいね!
-
-
【医療学生】iPad・アプリなどを活かした図解ノートによる勉強方法について<看護>
当記事で分かること
- GABA受容体について
- ベンゾジアゼピン(BZD)とは
- 代表的な薬剤って?
<Contents>
GABA受容体とは
GABAとは「γ(gamma) Aminobutyric Acid」の略で、日本語ではγ-アミノ酪酸と言います。GABA受容体は「A」「B」「C」のサブタイプが存在しますが、GABAAは神経を抑制する働きを担っています。GABAAに関連する主な薬剤は以下などです。
ポイント
- ベンゾジアゼピン(BZD)
- プロポフォール
- バルビツール
- その他:麻酔薬・アルコールなど
ベンゾジアゼピン(BZD)系薬剤
ベンゾジアゼピン系薬剤はGABAAに作用して鎮静効果増強させる他、筋弛緩作用・抗不安作用・抗痙攣作用などを持ちます。
その為、鎮静薬・睡眠薬・抗不安薬・麻酔薬など、臨床では比較的よく遭遇する薬剤です。大量服薬による薬物中毒の症例でも比較的多い薬剤です。
ポイント
- 鎮静作用:睡眠に導く
- 筋弛緩作用:筋肉を弛緩・脱力させる
- 抗不安作用:気持ちを落ち着かせる
- 抗痙攣作用:てんかん・痙攣を停止させる
代表薬剤
- ミダゾラム:持続鎮静薬
- ジアゼパム(セルシン®):てんかん重責発作時第一選択薬
- 睡眠薬:トリアゾラム(ハルシオン®)・ブロチゾラム(レンドルミン®)など
- 抗不安薬:エチゾラム(デパス®)・ロラゼパム(ワイパックス®)など
注意ポイント
眠気などの他、筋弛緩作用を持つので使用中の場合は転倒などに注意します。また、呼吸抑制も懸念されるので呼吸状態にも気を付けましょう!
注射薬として用いる場合は、他剤との相性が比較的悪く析出などを起こすので、同じルート内の薬剤との配合変化に注意して投与していく必要があります。
-
-
痙攣・癲癇(てんかん)違いって?機序・分類などを解説します<看護・医療国家試験>
拮抗薬
フルマゼニルと呼ばれる薬剤が拮抗薬になり、ベンゾジアゼピン系薬剤を阻害します。鎮静後の覚醒や呼吸抑制の解除に用いられます。
今回は「ベンゾジアゼピン(BZD)」について解説しました。
まとめ
- ベンゾジアゼピン(BZD)はGABAAを強めて鎮静・筋弛緩作用などを起こします
- 投薬中の場合は転倒など、日常生活の事故に注意します
- 拮抗薬はフルマゼニルです
- その他、呼吸抑制・薬物中毒などの頻度が高い薬です
最新記事