
今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・看護師は勿論、その他の医療学生・関係者にも通ずる基礎内容です。専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。学科試験・国家試験・予習復習などに役立ててください! 国家試験範囲の解説一覧は領域別にHOMEに掲載しています。Kindle電子書籍を活用して無料・低価格で「電子ノート」を作りたい場合は、以下の記事を参考にしてくださいね!
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【医療学生】iPad・アプリなどを活かした図解ノートによる勉強方法について<看護>
当記事で分かること
- 認定・専門看護師について
<Contents>
認定看護師(CN)とは
認定看護師とは
認定看護師(Certified Nurse)は、日本看護協会が行っている資格の一種です。20,000人以上が認定されていて、個人・家族・看護師などに技術を提供して指導・相談などを行う役割を持ちます。
- 実践経験:5年以上(認定看護分野3年以上)
- 研修時間:600時間以上
- 書類審査・筆記試験(合格率90%程度)
- 更新期間:5年毎
認定看護師はその分野に特化しています。各領域の病棟で専門的知識を活かして働いたり、病院の中枢となる対策室に身を置いて部署・病棟スタッフなどの依頼を受けて動きます。
分野・21領域
- 救急
- 皮膚・排泄ケア
- 集中ケア
- 緩和ケア
- がん化学療法
- がん性疼痛
- 訪問
- 感染管理
- 糖尿病
- 不妊症
- 新生児集中ケア
- 透析
- 手術
- 乳癌
- 摂食・嚥下障害
- 小児救急
- 認知症
- 脳卒中リハビリテーション
- がん放射線療法
- 慢性呼吸器疾患
- 慢性心不全
注意ポイント
2020年度以降は特定行為研修を組み込んでいます。従来の21分野が19分野に再編されて、従来型は2026年度に終了します。
特定行為とは
特定の38行為に関して、研修を行うことで実施可能となる手技のことを言います。特定看護師とも言われます。呼吸管理・薬剤管理・ドレーン管理など、幾つにも細分化されています。2020年度より認定看護師の教育機関にも盛り込まれています。
とは言え、費用・時間なども掛かる上に資格としての効力は無いです。実際に行うかは組織との関係性(手順書)などにもよります。実際、研修を受けずに医師との信頼関係で行われることも多々あります。
費用・待遇
履修する分野の他、病院の補助制度や交通機関などでも変わりますが、出費は100万円程度です。給与面の待遇は一般的に良くないので、向上心・自己満足感などで取得する人が多いです。
専門看護師(CNS)とは
専門看護師(Certified Nurse Specialist)は大学院で修士課程を修了する必要があります。3,000人程度が取得しています。認定看護師の役割に加えて、倫理・研究などの役割が追加されます。
- 実践経験:5年以上(認定看護分野3年以上)
- 大学院修士課程修了者
- 書類審査・筆記試験
- 更新期間:5年毎
私も一緒に仕事をしていましたが、いつも倫理・研究などを熱心に取り組んでいて、比較的認定看護師より院外など広範囲に活動していきます。認定看護師も業務外の仕事が増えて大変そうですけど、専門看護師はより大変そうな印象です。
分野・13領域
- がん
- 精神
- 地域
- 老人
- 小児
- 母性
- 慢性疾患
- 急性・重症患者
- 感染症
- 家族支援
- 在宅
- 遺伝
- 災害
費用・待遇
履修する分野の他、病院の補助制度や交通機関などでも変わります。大学院に2年以上通って修士を取得するので、認定看護師よりも長期的に費用が掛かり、出費は200万円程度です。給与面の待遇は一般的に良くないので、向上心・自己満足感などで取得する人が多いです。
今回は「認定・専門資格」について解説しました。
まとめ
- 現在、認定看護師は特定行為も学べます
- 専門分野の実践に特化して費用・時間などを抑えたい場合は認定看護師が勧められます
- 幅広く研究・倫理などの活動に興味を持ち、費用・時間などが許す場合は専門看護師が勧められます
- 一般的にコストと比較して給与面の待遇は悪いので、別のメリットを探しましょう
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