
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- クッシング症候群とは
- 副腎皮質について
- 症状・検査・治療など
<Contents>
副腎皮質
副腎の中の皮質部分で、ホルモンはコレステロールより合成されます。糖質(グルコ)コルチコイドと鉱質(ミネラル)コルチコイドと言う名称でも有名で、本疾患はコルチゾールとアンドロゲンが関係してきます。詳しくは下記記事で解説しています。
- コルチゾール
- アルドステロン
- アンドロゲン
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クッシング症候群とは
腫瘍などによって副腎皮質・下垂体などで過剰にホルモンが分泌されます。過程は様々ですが、結果としてコルチゾール・アンドロゲンの作用による症状が出現します。中年以降の女性に多いとされます。
コルチゾールの影響について
満月様顔貌・中心性肥満
脂質代謝に影響が出て、顔・体幹に脂肪が蓄えられます。四肢が細いのが特徴とされます。背中が突出する水牛・野牛肩(バッファローハンプ)も有名です。
糖尿病
脂肪が増加することでインスリン抵抗性が増し、血糖値を下げるインスリンの効き目が悪くなります。また、肝臓での糖新生も亢進して糖尿病になります。
高血圧(電解質異常)
通常は糖質コルチコイドの作用を持ちますが、異常によって鉱質コルチコイドの作用を発現します。これによりナトリウム値(↑)、カリウム値(↓)、高血圧などを引き起こします。
骨粗鬆症
骨芽細胞を抑制したり、腸管のカルシウム吸収を低下させたりなどの作用で骨折を起こし易くなります。
易感染
免疫に関わる各種因子の抑制などによって感染症が起こり易くなります。

アンドロゲン・副腎皮質刺激ホルモンの影響について
アンドロゲンはテストステロンなどを含めた総称で、精巣を持つ男性に多く流れていますが女性にも副腎由来で流れています。生殖器などの発達や男性化(体毛)などの作用を持ち、体毛が濃くなったり、月経に異常を起こします。
その他、ACTHはメラニン色素と関係して色素沈着を起こすとされるので、身体の各部が色黒く変色してしまいます。
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検査・治療
- ホルモン検査:血中のACTH・CRH・コルチゾール濃度や尿中代謝物などについて調べます。
- 画像検査:腫瘍などの異常について調べます。
デキサメタゾン抑制試験とは
デキサメタゾンは糖質コルチコイドの作用が強い薬剤です。コルチゾールは通常、朝に分泌されます。
例えば、眠前にデキサメタゾンを内服することで、翌朝のコルチゾールが通常より少なくて良くなります。よって正常ではコルチゾールの濃度や刺激ホルモン(ACTH)の濃度が下がることになります。
治療
- Hardy手術(下垂体)・腫瘍摘出術
- 薬物療法:ホルモンをコントロールします。
今回は「クッシング症候群」について解説しました。
まとめ
- コルチゾールを主に、アンドロゲン・鉱質コルチコイドに関連した症状を呈します
- 中高年の女性に多いです
- ホルモン検査・腫瘍摘出術などを行います
- ステロイドの作用は超重要なので押さえよう!
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