
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- サイトカインとは
- 大まかな種類について
- 役割・機序について
<Contents>
サイトカインとは
サイトカインは組織が障害された際などに、細胞から産生される蛋白質の総称です。これによって「伝令」が起きて、細胞と細胞が連携をすることが可能となります。数百にも及ぶ種類と様々な生理作用を持っているので、ざっくりと解説していきます。
簡単に言うと
魔法(バフ)で攻撃力を上げたり、防御力を上げたり、援軍を要請したりなどの作用を持っていると思うと何となく概要が掴めるかも?!
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種類
大まかな種類になりますが、数百種類にも及ぶので各種類の中でも細分化されています。特定のサイトカインに作用することで、免疫抑制作用・悪性腫瘍抑制・抗ウイルス作用・造血剤などに臨床応用されています。
- インターロイキン(IL):リンパ球・貪食細胞の分泌によって炎症・免疫細胞に働き掛ける
- ケモカイン:白血球を炎症部位に遊走させる走化作用を起こす
- インターフェロン(IFN):NK細胞・マクロファージを活性化させて、抗ウイルス作用などを起こす
- 造血因子(CSF:コロニー刺激因子):血球分化・増殖を促進する
- 腫瘍壊死因子(TNF):細胞死(アポトーシス)などを起こす
炎症反応
ポイント
炎症反応には主に炎症性サイトカインが関わっています。これにはIL-1・IL-6・TNF-αなどが関わっています。
IL-1が全身に作用することでプロスタグランジンが作られて、間脳視床下部に働き掛けて体温のセットポイントを上昇させることで発熱が起きます。IL-6は肝臓でCRP(C反応性蛋白)の産生を促します。このCRPは免疫に関わる「補体」などに関与するとされます。
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サイトカインストーム
サイトカイン放出症候群(CRS:Cytokine release syndrome)とは、サイトカインが活性化して健常細胞に傷害を起こすことを言います。これらの炎症反応の結果、臓器障害・血栓形成などが進行して多臓器不全となり重篤化します。
今回は「サイトカイン」について解説しました。
まとめ
- サイトカインは様々な種類・作用を持つ蛋白質の総称です
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