
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- 死の三徴候とは
- 細胞死の種類について
<Contents>
心停止・瞳孔散大・自発呼吸消失
ポイント
- 心停止(拍動停止)
- 両側瞳孔散大・対光反射消失
- 自発呼吸消失
「死」と聞くと「心停止」は何となく分かると思います。残りの二つは脳幹反射の消失になるので、脳幹を学習すると理解が深まります。迷った場合は「脳幹」の機能をイメージしてみましょう!
脳幹は中脳・橋・延髄ですが、中脳の動眼神経が損なわれると瞳孔が散大します。呼吸中枢は延髄(橋)なので、この部分の障害で自発呼吸が停止します。
注意ポイント
この三徴候が一定期間継続した場合を「死」と定義します。
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確認方法
三徴候が揃った後に医師が死亡確認をします。家族に連絡をして立ち会う場合や、医師が不在の場合などは確認した時刻が死亡時刻になる場合が多いです。
尚、三徴候が揃っていても人工心肺を用いて心肺を代替している場合は「死」として扱わず、家族と話し合って決める場合もあります。
必要物品
- 聴診器:心音・呼吸音を確認します
- 時計:死亡時刻を確認します
- ペンライト:瞳孔反射を確認します
心電図・人工呼吸器
心電図が装着されている場合は、心拍・呼吸モニターを家族に提示する場合もあります。人工呼吸器に関しては、外さないと換気を自動で行って呼吸の音が聴こえたり、呼吸モニターも反応してしまいます。
呼吸は生命維持に不可欠なので、聴診・瞳孔反射などの低侵襲な確認を行った後に人工呼吸器を外して確認します。
ネクローシス・アポトーシスとは
細胞の死はネクローシス(壊死)とアポトーシス(自然死)に分かれます。アポトーシスはプログラミングされた細胞死で、ネクローシスはイレギュラーな細胞死です。
例
例えば、ビタミンB₁₂が不足すると赤血球は巨大化します。この際に、異常と判断された多くの赤血球は、赤芽球と呼ばれる前段階でアポトーシス(自殺)を起こします。
ネクローシスは手足を切断したり、感染・血栓などで血流が悪くなることで細胞が栄養や酸素を受け取れずに壊死してしまいます。細胞も生体の一部なので、呼吸や栄養が必要なんですね。
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皮膚色について
皮膚は様々な原因によって色調を変えます。軽度の黄疸・貧血などは眼球結膜に認めることが多いですが、重度の場合は全身に認めます。
今回は「死」について解説しました。
まとめ
- 死の三徴候は心停止(拍動停止)・瞳孔反射消失・自発呼吸消失です
- 細胞死は他殺・自殺に分かれます
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