
・病態がよく分からないなぁ…。
今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・看護師は勿論、その他の医療学生・関係者にも通ずる基礎内容です。専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。学科試験・国家試験・予習復習などに役立ててください!
本記事の内容について
- DICとは
- 検査・治療などについて
目次
1.播種性血管内凝固症候群(DIC)とは
単独では発症せず、種々の基礎疾患に付随して起きます。急性期など、臨床では比較的よく散見される病態です。
- 基礎疾患によって凝固系が亢進し、血管損傷に関わらず体中の血管内で微小血栓を形成します。そして血小板と凝固因子が消費されることで止血作用が弱まると共に、微小血栓を溶かそうと線溶系も働き出血傾向となります。
- 更に線溶系が働くことで再度凝固系も活性化し、血栓形成・線溶を繰り返して最終的には血小板・凝固因子が枯渇します。
参考
基礎疾患
特に感染症・悪性腫瘍で多く、それ以外に産科的疾患・外傷・熱中症などの生体ストレスによって引き起こされます。サイトカイン・組織因子(凝固因子:Ⅲ)の増加によるとされます。
凝固優位型、線溶優位型、均衡型などが存在します。
- 感染症:凝固優位型が多く、微小血栓による多臓器障害を来し易いとされます。
- 悪性腫瘍:線溶優位型が多く、出血症状を来し易いとされます。

2.播種性血管内凝固症候群の症状・検査・治療について
用語
- 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT:Activated Partial Thromboplastin Time):内因系検査(Ⅷ・Ⅸ・Ⅺ・Ⅻ)
- プロトロンビン時間(PT:Prothrombin Time):外因系検査(Ⅶ)
*共通系因子(Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ・X)の場合は共に延長します。
- アンチトロンビン(AT:Antithrombin):トロンビン阻害(抗凝固)作用を持ちます。
- フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP:Fibrin Degradation Product):プラスミン(線溶)によって分解されると生じます。
- Dダイマー:ダイマー(Dimer)は二量体の意味で、安定化フィブリンの分解により生じます。
治療
今回は「DIC」について解説しました。
まとめ
- ざっくり言うと血栓形成と出血の相反する病態が同時に起こる疾患です
- 基礎疾患などで治療が変わってきます
- 出血・血栓症状や臓器障害に注意しましょう!
- 凝固系の検査が重要です

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