
今回は、こんな声に応えていきます。
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【医療学生】iPad・アプリなどを活かした図解ノートによる勉強方法について<看護>
当記事で分かること
- 血友病とは
- 「A」・「B」について
- 凝固因子・治療などについて
<Contents>
血友病とは
1万人に1人程度発症し、「A」・「B」が存在します。それぞれ内因系凝固因子(Ⅷ・Ⅸ)の欠乏によって二次止血機能障害を起こし、出血症状を主とする疾患です。
- 血友病A:Ⅷ(抗血友病因子)
- 血友病B:Ⅸ(Christmas因子)
参考
好発
伴性劣性遺伝で、一般的に男児が発症します。血友病Aは、Bと比較して罹患率は5倍とされます。
- 男児(A:B = 5:1)
伴性劣性遺伝について
「伴性」は、性染色体が関与します。また、Ⅷ・Ⅸ因子は性染色体の「X」に遺伝情報が存在し、劣性遺伝の形で遺伝します。よって、「X」が1つだけ遺伝する男性(XY)に多く発症します。多くの女性では、もう片方の「X」でカバーされて保因者になります。両親が血友病又は保因者(キャリア)の場合にのみ女性に遺伝する可能性を持ちます。
遺伝の性質上、父親が血友病患者(xY)でも、母親が保因者又は血友病患者(Xx・xx)にならないと発症しないです。画像では母を保因者(Xx)で固定していますが、「XX」だと正常又は保因者になります。
血友病の症状・検査・治療など
症状
- 内外出血
検査
Ⅷ・Ⅸの内因性因子の障害なので、内因性因子を反映するAPTTは延長し、外因性因子を反映するPTは正常と言う特徴を持ちます。
- APTT:延長
- PT:正常
治療
- 各因子(Ⅷ・Ⅸ)製剤補充療法
今回は「血友病」について解説しました。
まとめ
- 血友病は内因系凝固因子障害で、A(Ⅷ)とB(Ⅸ)が存在し、AがBの5倍多いです
- 伴性劣性遺伝で、母親のX遺伝子が関係して男児に多く発症します
- 出血症状を呈し、治療では凝固因子の補充を行います
- 内因系検査のAPTTが延長して、外因系検査のPTが正常と言う特徴を持ちます
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