
色々なホルモンが多過ぎて混乱しますよね!今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・看護師は勿論、その他の医療学生・関係者にも通ずる基礎内容です。専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。学科試験・国家試験・予習復習などに役立ててください!
当記事で分かること
- 内分泌・外分泌とは
- 視床下部・下垂体ホルモンについて
目次
内分泌・外分泌とは
内分泌は血中に放たれる物質で、標的となった細胞に働き掛けて種々の作用が発揮されます。生体のバランスを保つホメオスタシスに重要な役目を持ち、3種類に大別されます。
- ペプチドホルモン:視床下部・下垂体ホルモンなど
- ステロイドホルモン:副腎皮質・性ホルモンなど
- アミン:カテコールアミン(副腎髄質)・甲状腺ホルモンなど
対して外分泌は汗や消化液などの体外に放たれる物質で、消化管は一般的に「外」として扱われます。
ネガティブフィードバック(NF)
ホルモンで代表的なフィードバックで、一定の濃度に達すると上位内分泌腺を抑制します。逆に濃度が下がると抑制が弱まって、ホルモンの分泌を促します。
PF
ポジティブフィードバック(PF)も存在し、一定の濃度に達することで更に分泌を亢進させます。排卵の時に起きる黄体形成ホルモンが代表的です。
視床下部ホルモン
視床下部は間脳の一部で、放出ホルモン(RH:Releasing Hormone)が多く存在します。RHはホルモン・ホルモンと言ってて混乱しますが、ホルモンの分泌を刺激するホルモンです。ソマトスタチンは抑制に働き、主に成長ホルモンを抑制します。
- 成長ホルモン放出ホルモン(GHRH:Growth Hormone RH)
- 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH:Thyrotropin RH)
- 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH:Corticotropin RH)
- ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)放出ホルモン(GnRH:Gonadotropin RH)
- ソマトスタチン
下垂体ホルモン
視床下部より垂れ下がっている形でトルコ鞍に存在する器官で、前葉・後葉に分けられます。前葉は放出ホルモンの刺激を受けて分泌し、後葉は視床下部で作られた後に運ばれてホルモンを分泌します。
前葉
成長ホルモン(GH:Growth Hormone)
寝る子は育つと言う言葉に関係するホルモンで、寝付いて3時間程度で最も分泌されます。名前の通り骨形成などの成長に関わる他、血糖値を上昇させる作用も持ちます。
高血糖では分泌が落ちるので、特にステロイドの内服による成長抑制が子どもの頃には問題として挙げられます。
プロラクチン(PRL:Prolactin)
乳腺の発育(母乳)や性腺機能の抑制(無月経)に関わります。
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH:Adrenocorticotropic hormone)
以下の副腎皮質ホルモンの分泌を促します。
- コルチゾール
- アンドロゲン
甲状腺刺激ホルモン(TSH:Thyroid Stimulating Hormone)
甲状腺ホルモンの分泌を促します。
性腺刺激ホルモン
以下2種類に分かれ、男女共に作用します。生殖器の発育などに関わり、ポジティブフィードバックによって排卵に繋がるLHサージも特徴的です。
- 卵胞刺激ホルモン(FSH:Follicle Stimulating Hormone)
- 黄体形成ホルモン(LH:Luteinizing Hormone)
後葉
バゾプレシン (ADH/AVP:Antidiuretic Hormone/Arginine Vasopressin)
水の再吸収を促進して尿量を減らし抗利尿効果を起こすので、抗利尿ホルモンとも言われます。血圧や血漿浸透圧に反応します。
オキシトシン
乳汁の分泌や子宮収縮に関わります。
今回は「視床下部・下垂体ホルモン」について解説しました。
まとめ
- 視床下部ホルモンは放出を促すホルモンが多いです
- 下垂体前葉を刺激して様々なホルモンを分泌させます
- 合成後に下垂体後葉に運ばれて2種類のホルモンが分泌されます

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