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間質性肺炎・じん肺・拘束性換気障害について解説します<看護師国家試験>

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集中治療室で10年以上働き、ブログを起点に様々な情報を発信しています。臨床や投資、お金の知識を基に、専門書やガイドラインなどでリサーチをしてから執筆中!Web関連、看護、お金、職場環境の情報などを発信しています。

・間質性肺炎って?

・じん肺?よく分からないなぁ…

今回は、こんな声に応えていきます。

この記事は看護学生・新卒看護師は勿論、未経験領域に臨む臨床看護師にも通ずる基礎内容ですので参考にどうぞ!筆者の経験以外に専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。

国家試験範囲ですので、学科試験内容にも含まれます。国家試験合格率は全国平均で90%程度です。単位を落とすと学費が余計に掛かってしまいます。

この記事は国家試験範囲(+α)程度の内容に絞って、突っ込んだ内容はなるべく別記事でしています。是非参考にして「単位取得」「合格」に役立ててくださいね。

本記事の内容について

  • 拘束性換気障害とは
  • 間質性肺炎について
  • じん肺について

1.拘束性換気障害とは

拘束性換気障害

間質性肺炎やじん肺などは、肺が炎症を起こして繊維化することで硬くなり、拡張機能が損なわれる拘束性肺疾患に含まれます。

空気を吸っても十分に肺が広がらず、スパイロメトリーでは%肺活量が低下して80%を下回ります。

スパイロメーターとは

スパイロメーターは換気機能を測定する検査で用いる機械で、検査のことをスパイロメトリーと言います。様々なパラメーターが存在し、呼吸の流れを測って換気障害を検査します。


拘束・閉塞性換気障害

  • 拘束性換気障害:肺が硬くて空気が入り難くなっているので、肺活量が下がります。
  • 閉塞性換気障害:気道が狭まって息が吐き難くなっているので、1秒率が下がります。

2.間質性肺炎とは

<肺胞>

間質性肺炎・拡散障害

通常の肺炎は肺胞の「中」に炎症を起こしますが、間質性肺炎(IP:Interstitial Pneumonia)は肺胞の「周囲」の間質に炎症を起こします。

  • 拘束性換気障害:肺が線維化して、最終的に肺線維症となります。肺胞の拡張機能が障害されることで、%肺活量が下がります。
  • 拡散障害:間質が肥厚することで酸素の拡散障害が起きて酸素化障害を起こします。二酸化炭素は拡散能が高く、肥厚しても拡散障害を来し難いです。

原因は多彩で、主に以下の通りです。

  • 薬剤:抗癌剤など、一部の免疫に作用する薬剤が挙げられます。
  • 粉塵吸入
  • 膠原病:関節リウマチなど
  • 放射線:肺の放射線感受性は高いとされます。

*原因不明な間質性肺炎を総じて、特発性間質性肺炎( IIPs:Idiopathic Interstitial Pneumonias:IIPs)と言います。

>症状・合併症

症状

  • 乾性咳嗽
  • 労作時呼吸困難

以上が特徴的な症状で、身体所見として以下の特徴を呈します。

  • 捻髪音:吸気の終わりに肺胞が膨らんだ音で、肺胞の傷害で「パチパチ」・「バリバリ」などと聴かれます。
  • ばち指:明確な原因は不明ですが、先天性心疾患や呼吸器疾患などに多いです。

ばち指

はてな

ラ音とはドイツ語のラッセル音に由来します。呼吸副雑音として連続性と断続性に分かれます。原因疾患は様々なので、音の鳴る機序を覚えておくと良いと思います。

*呼吸音は主に聴診器の平坦な「膜面」を使用します。「ベル面」は心音などで用います。

  • 連続性:いびき音(rhonchiロンカイ:)・笛音(wheezeウィーズ)など
  • 断続性:捻髪音(fine cracklesファインクラックル)・水泡音(coarse cracklesコースクラックル

  • いびき音:太い気道の狭窄で、「グーグー」・「ボーボー」などと吸気・呼気で低音に聴かれます。
  • 笛音:細い気道の狭窄で、「ヒューヒュー」などと主に呼気で高音で聴かれます。
  • 捻髪音:吸気の終わりに肺胞が膨らんだ音で、肺胞の傷害で「パチパチ」・「バリバリ」などと聴かれます。
  • 水泡音:分泌物などの破裂音で、「ブツブツ」などと主に吸気で聴かれます。

合併症

  • 肺性心(肺高血圧症):肺血管障害や換気障害で起こります。低酸素状態によって異常な肺胞に流れる血管が細くなって、健常な肺胞に血流を保とうとします。これによって肺高血圧となって右心不全を来します。
  • 肺癌

>検査

検査

  • 画像検査:CT・レントゲンですりガラス陰影を認めます。また、嚢胞(空気袋)が形成されて蜂の巣状に写る蜂巣肺が見られます。
  • 呼吸機能検査:%肺活量・肺拡散能が80%を下回り、低酸素血症などを認めます。拡散能検査はCO(一酸化炭素)を用いて行います。
  • 血液検査:間質性肺炎に特徴的な蛋白質となる「KL-6」「SP-A」「SP-D」などが上昇します。

>治療

治療

原因・病型によって異なりますが、主に以下の薬物療法が挙げられます。

  • ステロイド:抗炎症作用を持ち、場合によって免疫抑制薬を併用します。
  • 抗線維化薬:IIPsの中でも典型例となる特発性肺線維症(IPF:Idiopathic Pulmonary Fibrosis)の場合に用いられます。

3.じん肺とは

じん肺は「塵肺」の漢字の通り、粉塵の吸入によって肺が炎症を起こす疾患です。拘束性換気障害と拡散障害に加えて、閉塞性換気障害も起こして混合性換気障害となる可能性もあります。

有名なのは建設関連の石綿肺(アスベスト)で、その他に鉱山関連の珪肺(ケイ酸)や金属加工などによるベリリウム肺などになります。

関連業者には「じん肺法」でレントゲンやスパイロメトリーによる健康診断が義務付けられています。

<アスベスト>

<鉱山>

>症状・合併症

症状

  • 乾性咳嗽
  • 呼吸困難

その他、身体所見として捻髪音が聴かれます。

合併症

粉塵の種類によりますが、主に以下が挙げられます。

  • 肺性心(肺高血圧症)
  • 肺癌
  • 胸膜中皮腫:胸膜に生じる腫瘍で、良性・悪性に分けられます。
  • 肺結核症
  • 気胸

>検査

検査

  • 画像検査:CT・レントゲンで、びまん性の粒状影や結節影を認めます。
  • 呼吸機能検査:%肺活量・肺拡散能・1秒率などが下がります。

>治療

治療

対症療法が主となります。禁煙・職場環境の是正なども行っていきます。

  • 去痰薬
  • 鎮咳薬
  • 気管支拡張薬

今回は「拘束性換気障害」について解説しました。

まとめ

  • 拘束性換気障害は肺や周囲の硬さなどで膨らみ難くなって肺活量が下がります
  • 代表的な疾患は間質性肺炎・じん肺などです
  • 間質性肺炎は肺胞周囲に炎症を起こして拡散障害も来します
  • 主にステロイドなどで治療を行います
  • じん肺の多くは粉塵の吸入による職業病です
  • 閉塞性換気障害を起こす危険性も孕んでいます
  • 根治術は無く、対症療法を行います
今回は以上になります。参考になれば幸いです。

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