
今回は、こんな声に応えていきます。
この記事は看護学生・看護師は勿論、その他の医療学生・関係者にも通ずる基礎内容です。専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。学科試験・国家試験・予習復習などに役立ててください! 国家試験範囲の解説一覧は領域別にHOMEに掲載しています。Kindle電子書籍を活用して無料・低価格で「電子ノート」を作りたい場合は、以下の記事を参考にしてくださいね!
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【医療学生】iPad・アプリなどを活かした図解ノートによる勉強方法について<看護>
当記事で分かること
- ANP・BNPについて
- ナトリウム利尿とは
- 基準値・作用機序・看護などについて
<Contents>
ANP・BNPとは
ANP(Atrial Natriuretic Peptide)は心房性ナトリウム利尿ペプチドのことで、主に心房で分泌されるホルモンです。心房の負荷によって刺激されて分泌されます。
BNP(Brain Natriuretic Peptide)は豚の脳より当初発見されたので、脳性ナトリウム利尿ペプチドと呼びます。主として心室から血液中に分泌されるホルモンです。
作用・基準値
作用
共に水・ナトリウム利尿や血管の拡張などに関わって、心不全・腎不全などの指標となります。カルペリチド(ハンプ®)が薬剤として挙げられ、H(human)+ANPが商品名の由来かな?
基準値
- ANP:40pg/ml以下
- BNP:20pg/ml以下
カルペリチド・ハンプ®
ANP製剤で、循環器では比較的よく用いられる薬剤です。ANPの受容体に働き掛けて作用を発揮します。作用が大き過ぎると副作用となるので、その辺りに注意しましょう!
- ナトリウム利尿:前負荷(↓)・尿量(↑)
- 血管拡張:後負荷(↓)・血圧(↓)
- その他:RAA系抑制・心保護作用など
注意ポイント
カルペリチドは一般名で、製品によっては「商品名」が幾つか名付けられているので、覚えることが多いですが頑張りましょう!
注射作成時の特徴は、溶解時には指定されている用量の注射用水(蒸留水)を使うところで、生理食塩水(NS)を使わないです。希釈時には生理食塩水も用います。
ナトリウム利尿とは
ナトリウムが蓄積することで、血管内に水を引っ張ってきます。ナトリウム利尿とは、水と一緒にナトリウムも排泄させて利尿を促します。
今回は「ANP・BNP」について解説しました。
まとめ
- 心房・心室に負荷が掛かると分泌されます
- 主に利尿効果・血管拡張効果を示します
- 電解質・低血圧などに気を付けましょう!
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