
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- 鼻の解剖生理について
- 副鼻腔とは
- 代表的な検査について
<Contents>
鼻
鼻は知っての通り、嗅覚を司ります。中央の鼻中隔で左右の鼻腔に分かれて、3つの壁(鼻甲介)で作られた「道」を通って空気が流れていきます。
役割
- 防御:異物などを鼻毛でキャッチしたり、粘液で流したり、くしゃみで排泄したり、IgA(抗体)などで守ったりしています。
- 加温・加湿:吸入した空気を加湿します。加温・加湿は酸素投与とも関係しています。
- 嗅覚:嗅上皮や嗅神経などによって成分を感じ取ります。神経は篩板と言われる骨に開いた孔を通っていきます。
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副鼻腔
4種類の区域で分かれていて、骨と骨の間に存在する空洞です。年齢と共に広がっていき、空気で満たされていて鼻腔に粘液を流します。
- 蝶形骨洞:下垂体に近く、経蝶形骨洞手術(Hardy手術)で御馴染みの空洞です。
- 篩骨洞:中央左右に位置します。
- 前頭洞:左右の眉毛の辺りに位置します。
- 上顎洞:左右の眼の下辺りに位置します。
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嗅覚障害
嗅覚障害は大別して3種類に分かれます。
- 気導性嗅覚障害:鼻炎・鼻茸(ポリープ)など、嗅覚に届くまでの障害です。主に閉塞で起こります。
- 嗅神経性嗅覚障害:ウイルス・薬剤性など、嗅覚に届いたところの障害です。粘膜・神経の障害です。
- 中枢性嗅覚障害:脳疾患・アルツハイマー型認知症など、上位の中枢(脳)に伝える部分の障害です。
検査
鼻鏡
鼻腔を広げて観察する方法では、以下の姿勢で行います。
- 第一頭位:下鼻甲介などを観察します。
- 第二頭位:中鼻甲介などを観察します。
*上鼻甲介は鼻鏡では観察し辛いとされ、開口して喉の奥から観察します。
内視鏡
局所麻酔をしてカメラを用いて行う方法です。
嗅覚・嗅力検査
数種類の試験紙に付けた液体を嗅ぎ分ける方法や、経静脈的にニオイ成分(にんにく)を投与して感じるまでの反応時間と消失するまでの持続時間を見ます。
今回は「鼻」について解説しました。
まとめ
- 鼻中隔や鼻甲介で仕切られています
- 嗅覚・加温・加湿・防御機能などは重要な機能になります
- 副鼻腔は4種類で、空気が存在して鼻腔に産生された粘液を排出します
- 嗅覚障害は3種類に大別されます
- 検査は鼻鏡・内視鏡・T&Tオルファクトメリーなどです
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