
今回は、こんな声に応えていきます。
当記事で分かること
- 時計の選び方について
<Contents>
看護師の時計は何が良いの?
簡単な結論と、詳しい解説を後述していきます。大学病院など、ある程度感染対策に厳しい場所では、ポケットなどに仕舞っている場合を除いて時計を身に付けているスタッフは比較的少ないです。実習先や配属先を加味しましょう。
結論
- 配属先なども加味して自分にとって使い易い物を選びましょう
- プライベートの時計と使い分けるのが良いです
- 100円・300円・500円などの安価な時計で十分です
- 機能も大して重要性無し
病院は病原微生物が集まるところ
病院は様々な病原微生物が集まる施設です。今回のCOVID-19で、一般の人にも何となくでも伝わったと思います。院内感染・スタッフへの伝搬などで病棟が閉鎖することもよく見掛けます。通常の病原体以外に、薬剤などに抵抗を示す強力な「株」も存在します。その様なところに高価な時計を身に付けていきたいか?と考えると良いと思います。
ポイント
- 病院は病原体が多い施設です
時計の必要性について
そもそも時計が必須かと言われると、経験上必須では無いです。特に病棟の壁掛け時計や電子カルテ(PC)の時計で時間は把握できます。実際、集中治療室で10年以上働いていますが、腕時計が無くても問題は起きなかったです。
集中治療室など、急性期に近付くほど「腕時計」は感染対策として装着しない方が患者の為になります。それは時計に雑菌が付着している可能性が高いからです。時計を装着したまま業務を遂行すると、本人・患者・環境などに存在する雑菌が付着します。分かり易く体液で言うと、排泄物・吐物・唾液・創部・鼻汁などです。
ポイント
- 時間の把握は壁・PCの時計で可能です
- 腕に装着するタイプは感染対策としては好まれません
日和見感染症
通常は感染しない病原性の低い細菌などに感染してしまうことを日和見感染と言います。これは病原微生物に対して抵抗力が弱くなった患者に起こります。看護師は複数の患者や様々な環境より雑菌を浴びてしまいます。この為、個人防護具や手指衛生などで患者への伝搬を防ぎます。
ポイント
- 時計は患者にとって感染源となり得ます
- 現代は感染症で命を落とすことが多いです
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用途:点滴・バイタルサインなど
看護師で時計を使う代表的な業務として、点滴やバイタルサインなどが挙げられます。点滴では滴下数を数える際に用いますが、体内時計で十分事足ります。そもそも厳密に管理したい場合は輸液ポンプを使うのが原則になるので、正直時計は必要無いかと思います。
次にバイタルサインですが、一般病棟などでモニターなどが無い場合は呼吸・脈拍を測定する際に持っていると確かに便利です。急変時・心肺停止時などでは時間の把握も非常に重要なので、救急カートにストップウォッチなどが備えられていない場合は重宝すると思います。但し、スマートフォンを持っている場合はそれで済みます。施設によってはスマートフォンの持ち歩きが許されておらず、時計が無難になります。
ポイント
- 配属先の業務内容でも必要性は変わります
- 呼吸・脈拍などを測定する場合には便利です
- 病院によってはスマートフォンで代用可能です
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機能
ここでは簡単に結論を載せて、各機能別で解説していきます。
結論
- 防水性:特別必要無し
- デザイン性:組織の規定による
- 秒針:お好みで良し
防水性
防水性は必要無いです。前述した通り、処置などで身に付けていると感染面で患者に悪影響なのと汚水などが時計に付着してしまいます。手指消毒・手洗いなどの際に関しては、腕時計をしていると手首以上が不衛生となるので外すのが無難です。手首の衛生は必須ですし、場合によっては肘まで行います。水場の介助などでは、メモ帳・筆記用具などと一緒に近くに置くのがベストです。
デザイン性
デザイン性は好みで良いですが、組織によって規定されていると思います。クリップ式のナースウォッチに関しては、身に付けている人を見たことが無いので何とも言えないです。本人が使い易く、規定などに則っている場合は選択肢に入れても良いのかなと思います。
秒針
秒針(アナログ)は「:」(デジタル)の点滅と比較して、どこまで秒数が進んだか一目瞭然です。但し、デジタルにストップウォッチ機能が付属している場合は問題無いと思います。緊急時など、数分毎に時間を測定したい場合はデジタル(ストップウォッチ)の方が便利です。
今回は「時計」について解説しました。
まとめ
- 色々な側面より、安価な時計で十分です
- 学生は点滴・急変などに関わらないので、秒針が付いている時計が無難です
- 新卒・異動者などは院内規定・配属先によって変わってきます
- 急性期に近いほど、尚且つ感染対策がしっかりしている病院は腕時計が禁止です
- 一般病棟などで脈拍・呼吸を測定する場合は重宝すると思います
- スマートフォンでも代用可能なので、状況次第で代わりに使えます
- DAISO・通販などで自分に合った時計を探してみましょう
- 持っていく場合は業務終了時に時計の消毒を行いましょう
