
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- パニック障害とは
<Contents>
パニック障害(PD)とは
ポイント
- パニック発作
- 予期不安
- 広場恐怖症
パニック障害(Panic Disorder)は上記3つを特徴とした神経症を言います。パニック発作とは閉鎖的な空間などで不安によって動悸・息切れ・冷汗・眩暈などの症状が現れて、死の恐怖などを感じることを指します。
予期不安とはパニック発作を起こすことに不安を抱くことで、広場恐怖とは発作を心配して外出などを控えてしまうことを言います。
好発
- 男性<女性
- 20~30歳代
なぜ症状が出るのか?
皆さんもドキドキしたこと無いですか?これは自律神経の働きによるものなので、自律神経について学習すると概要が掴めると思います。機序は違いますが、低血糖症状にも似ていますね。
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薬物治療(抗不安薬・抗うつ薬)とは
治療では薬物療法として、抗不安薬や抗うつ薬などが用いられます。また、精神的な不安に対して耐性を獲得する目的でエクスポージャー(段階的曝露)療法なども有名です。
抗不安薬
抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)は即効性に優れ、不安を感じた際に内服することで精神安定を得られます。その為、患者は効果を実感して依存性が高くなり、催眠・筋弛緩作用によって転倒も起こし易くなります。
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抗うつ薬
各世代で種類が幾つか存在します。SSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込阻害薬)などが代表的です。抗不安薬と違って安全性が高い反面、作用が出るまでに数週間必要です。抗不安薬と併用して、効果発現と共に徐々に抗不安薬の用量を減らしていきます。
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エクスポージャー(段階的曝露)療法とは
不安・苦手意識から逃げていると、徐々に悪化してしまいます。生活に問題が無ければ大丈夫ですが、支障を来す場合は自分自身を環境に「曝露」させていきます。
具体的には、ギリギリで耐えられる程度の負荷を掛けて段階的に慣れていきます。例えば、3段階で「1」が平常で「3」が発作などを起こす場合は「2」の環境に身を置いて慣れていきます。これを達成したら、より強い耐性が必要な環境に身を置いて徐々に克服していきます。
今回は「パニック障害」について解説しました。
まとめ
- 閉鎖空間などで不安により様々な神経症状などを起こします
- その症状によって死を感じる場合もあります
- パニックを不安視する予期不安、広場恐怖などが特徴的です
- 薬物療法で抗不安薬や抗うつ薬などを用います
- エクスポージャー療法は色々な場面でも使えそうですね
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