
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- 風疹とは
- 感染経路・対策について
- 妊婦・胎児への影響とは
<Contents>
風疹とは
風疹(Rubella)は5類感染症で、風疹ウイルスに感染した上気道粘膜より排出されます。上気道とは気管より手前の気流が通る道のことです。
他の人が飛沫したウイルスを吸い込むことで感染しますが、ウイルスが付着した手指などの接触感染も起こすとされます。ワクチンによって予防が行えます。
感染経路
- 飛沫・接触感染
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歴史
2012年頃に成人男性で大流行しました。これによって感染した妊婦が出産した子どもに、後述する先天性風疹症候群が発生しています。
厚生労働省は公的な予防接種が行われなかった昭和37年~53年度に出生した男性に対して、抗体検査・予防接種を無料で受けられるクーポン券を発行しています。
潜伏期間・症状
2週間程度の潜伏期の後に身体に発疹が出現したり、耳・首・後頭部などのリンパ節が腫れてしまいます。但し予後は良好で、3日程度で症状が治まるので「3日はしか」とも呼ばれます。「はしか」とは麻疹のことを言います。
対症療法を行いますが、稀に関節炎・脳炎・特発性血小板減少性紫斑病などを起こすとされます。不顕性感染と言って症状が出ない場合もあります。
登校(学校保健安全法)
発疹を呈している時期は感染力が強く、登校は発疹が消失した後に可能となります。
先天性風疹症候群について
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妊婦・胎児
妊娠中に風疹ウイルスに罹患すると、胎盤を通して胎児に感染する場合があります。これを先天性風疹症候群(CRS:Congenital Rubella Syndrome)と言う三大合併症などの症状を呈します。特に器官形成期と言われる12週未満では高確率で発症し、18週以降では多くの場合は発症しないとされます。
- 白内障
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- 先天性心疾患

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今回は「風疹」について解説しました。
まとめ
- 3日程度で治るので「3日はしか」とも言われます
- 2週間程度の潜伏期間で、登校は発疹消失後です
- 先天性風疹症候群が特に重要です
- ワクチンで予防できます
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