
今回は、こんな声に応えていきます。
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当記事で分かること
- 泌尿器の解剖について
- 性差・生殖器について
<Contents>
泌尿器と生殖器の解剖・性差とは
尿路とは
腎臓で濃縮された原尿は、尿路を通って排泄されます。今回は主に下部尿路を見ていきます。
- 腎臓・尿管(上部尿路)
- 膀胱・尿道(下部尿路)
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下部尿路(膀胱・尿道)
膀胱
腎臓で生成された尿は、腎盂に集まって尿管を経て、尿管口に開口して膀胱に溜められます。尿管は25cm程度で、男女差無く生理的狭窄部が存在します。
尿意は300ml程度、容量は500ml程度です。尿意は大脳で感じ、排尿中枢(大脳・橋)の刺激で排泄されます。膀胱は伸縮可能な移行上皮で形成され、膀胱の収縮には排尿筋(平滑筋)を用いています。
生理的狭窄部
- 腎盂尿管移行部
- 総腸骨動脈交叉部
- 尿管膀胱移行部
*尿管結石の好発部位です。
尿道
排尿筋の収縮により、尿道に尿が流入します。尿道口までの距離は、男性では20cm程度、女性では4cm程度です。
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性差・生殖器
生殖器も含めて違いを解説していきます。生殖器は以下の通り分かれます。
- 外性器:外部の視覚的に認識可能な生殖器です
- 内性器:内部の生殖器です

男性
男性は尿道口までの間に様々な組織を有します。
男性の外性器は画像の通り、陰茎・陰嚢などで構成されます。内性器は前立腺・精巣・精管などです。
- 前立腺:精嚢と共に精液の液体成分を分泌します。肥大による排尿障害を起こしたり、癌なども発生し得ます。
- 射精管:射精(交感神経)の際に、精子と精液が通過して尿道に開口します。
- カウパー腺(尿道球腺):アルカリ性で、酸性の尿道・膣を中和して精子を保護し、摩擦を低減します。
- 海綿体:血液が充満することで勃起(副交感神経)します。
- 精巣:精子を作って精巣上体に蓄えたり、テストステロンを分泌します。
*テストステロンは、女性でも卵巣や副腎で分泌されます。

女性
女性は外部まで4cmと短く、逆行性感染を来し易いとされます。また、内尿道括約筋と外尿道括約筋が狭く薄いので弛緩し易く、尿失禁を起こし易いです。
女性の外性器は画像の通り、恥丘・陰唇・外尿道口・膣口などで構成されます。内性器は子宮・卵巣などです。
- バルトリン腺:左右一対になった分泌腺で、膣分泌液と混ざって摩擦を低減します。
- 子宮:未産婦の成人女性で50g程度、子宮腔は7cm程度になります。鶏卵くらいの大きさになります。

今回は「泌尿器」について解説しました。
まとめ
- 尿路は尿の通り道で、上部・下部に分かれます
- 尿管の「3」つの生理的狭窄部を覚えよう!
- 尿意・排尿は大脳や橋が司ります
- 膀胱は伸縮性に富む移行上皮です
- 女性は逆行性尿路感染になり易いです
- 男性は前立腺肥大などで排尿障害が起き得ます
- 女性は括約筋の関係で失禁を起こし易いとされます
- 子宮は3層で鶏卵程度の大きさです
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