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Nursing

【不整脈】心電図モニター異常の見方と症状などについて<看護師国家試験>

2020年9月10日

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集中治療室で10年以上働き、ブログを起点に様々な情報を発信しています。臨床や投資、お金の知識を基に、専門書やガイドラインなどでリサーチをしてから執筆中!Web関連、看護、お金、職場環境の情報などを発信しています。

・不整脈苦手なんだよな・・・。

・心電図の読み方って、どうすれば良いの?

・波形や間隔の基準値は?

今回は、こんな声に応えていきます。

心電図は奥が深いので、循環器に配属されない限りは優先して突っ込んだところまで学習しなくて良いと思います。但し、ここで記事にした内容は最低限押さえておきましょう。

国家試験の合格率は全国平均で90%程度です。また、単位を落とすと学費が余計に掛かって避けたいところです。国家試験範囲と言うことは学科試験内容にも含まれます。

この記事は国家試験範囲(+α)程度の内容に絞って、突っ込んだ内容はなるべく別記事でしています。是非参考にして「合格」に役立ててくださいね。

この記事は、筆者の経験以外に専門書やガイドラインなどでデータや事実を確認してから執筆しています。

経験談

私は授業で寝ていることも多かったですが、実習が始まると予習・復習は行っていました。そんな勉強法で、国家試験前に実習範囲外の部分と過去問などを学習する程度で時間にも余裕が出来ました。

実習での学習は非常に効率的なので、かなりオススメします。インプットだけだと、いまいち記憶に残りません。

本記事の内容について

・波形の意味について

・波形と波形の間隔について

・心電図の読み方について

・不整脈について

心電図・不整脈

刺激伝導系に関しては、2回目の動画又は記事を参考にしてください。

刺激伝導系
【基礎】心臓の位置や刺激伝導系・体循環などについて<看護師国家試験>

続きを見る

>波形と間隔について

P波

P波は、心房の興奮の始まりです。刺激伝導系のリーダーとなる洞結節が、正常に機能しているかを確認できます。

実は、左房にも伝導路は出ています。

Q波

Q波は心室の興奮の始まりです。QRS終了までにはプルキンエ線維に伝わります。QRSを見ることで、心室がきちんと動いているかの確認ができます。

T波

T波は心臓の休憩時間です。

これらを1分間に重ねた回数だけ、心拍数となって現れます。

 

心電図の波の間隔を把握するには、1マスが何秒になるのかを覚えましょう。紙送り速度で1マスの時間は変化します。一般的には小さなマス1つで0.04秒、大きなマス1つで0.20秒です。

PQ間隔

0.16∓0.04秒

ヒス束前までの興奮なので、房室ブロックなどに関係します。

QRS間隔

0.1秒以下

心室の興奮なので、PVCや脚ブロックなどに関係します。

QT間隔

0.40∓0.04秒

QT間隔は電解質濃度、心室性不整脈などに関係します。

RR間隔

RR間隔はリズムが一定間隔で繰り返しているのかと、心拍数を求める際に使います。

大きなマス5個で1秒なので、5マス間隔の場合は一分間に60回です。また、300個で一分間なので、簡単に求めたい場合はマスの数で割ってください。

RR間隔が3マスだった場合は300/3=100回/分になります。

>上室性不整脈について

健康な人でも呼吸によって不整脈は起きますが、ほとんどが迷走神経を介した生理的現象です。子どもでも多く見られます。

上室性不整脈は上室(心房)なので、多くはP波に注目します。

心房性期外収縮(PAC)

PACは健常人でも見られます。加齢で増加し、自覚症状が無ければ様子を見ます。RR間隔が乱れ、P波が早く出現します。

発作性上室頻拍(PSVT)

次の3種類に分けられます。発作性なので突然起こります。RR間隔は正しく、1分間に150回程度の心拍数を呈します。

AVNRT(房室結節リエントリ頻拍):半数以上のPSVTに該当します。

AVRT(房室リエントリ頻拍)

AT(心房頻拍)

心房細動(Af)

心房で細かな電気的興奮が生じている状態です。不規則に心室に伝わり、P波がはっきりせず波打ち、RR間隔も不整です。血液が滞ることで血栓を生じ易く、特に左房に飛び出た空間の左心耳にでき易いです。血栓が飛ぶと、脳梗塞などの塞栓症を起こします。

心房粗動(AFL)

細かく電気信号が起きていますが、規則的に心室に伝わるので、多くはRR間隔が等しくなっています。P波はノコギリ状になっています。

Ⅰ度房室ブロック

Ⅰ度は、PQ間隔の延長です。上図を見ると分かり易いですが、ヒス束より上の障害になります。

Ⅱ度房室ブロック

Ⅱ度は2種類です。

ウェンケバッハ型(モビッツⅠ型)は、徐々にPQ間隔が延長して、QRSが最終的に消失します。これもヒス束より上の障害でPQ間隔に異常をきたしています。

モビッツⅡ型はペースメーカーの適応となります。PQ間隔は正常で、ヒス束より上は正常ですが、急にQRSが欠落するので、ヒス束以下が障害されていると考えられます。

完全房室ブロック

Ⅲ度の完全房室ブロックは、P波とQRS波が独立しており、伝導系の統率が全く取れていません。ペースメーカーの適応となります。

洞不全症候群

洞結節の異常で、全て徐脈を呈します。Ⅰ度は徐脈で、Ⅱ度は洞停止や洞房ブロックなので、P波も残らず脱落します。Ⅲ度は、頻脈も呈します。



>心室性不整脈について

死に直結する不整脈が多いので気を付けましょう。

心室性期外収縮(PVC)

PVCは心室の興奮が速くなって出現したもので、QRS幅が広く一目で判別し易いです。症状が出る場合や、心筋梗塞後などで頻発する場合は、薬剤などを考慮するので注意しましょう。


心室頻拍(VT)

PVCが3連続以上生じたものです。ある程度の拍出は保てていますが、更に重篤な無脈性心室頻拍(pulselessVT)や心室細動(VF)に移行する可能性が高く、早急に対応します。

心停止

無脈性心室頻拍、心室細動、無脈性電気活動(PEA)、心静止(Asystole)の4種類は、心停止の扱いとなり、直ちに心肺蘇生を行います。

PEAは、電気活動のみで、脈が無い状態です。極端な話、洞調律に見えても、脈が無ければPEAとなります。脈の触知や、動脈波形などを確認してみましょう。

>症状について

動悸、脈拍欠損などや、脳血流が低下した場合は眩暈、失神発作を呈します。不整脈による失神を、アダムスストークス症候群と言います。

>心電図検査とは

一般的な病棟では、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、の誘導のうち、Ⅱ誘導を用いることが多いです。図の通り、刺激伝導系を走る向きになっており、P波などが一般的な波形に近くなります。

陰極(マイナス)を起点に、陽極(プラス)に矢印は伸び、興奮がプラスに近付くと波形は上に向きます。残り1つはアースになります。

アースは手で触れたり、体動などによる影響を受けません。また、矢印の先端から心臓を見ているイメージになります。

一方12誘導心電図は、その名の通り12種類の誘導法を用います。胸部誘導は、電極を貼った位置から心臓を見ているので比較的イメージし易いと思います。

方法は四肢に四つ、胸部に六つの電極を取り付けます。覚え方は、四肢は通常の三点誘導と同じ配置で、右足は黒のアースになり、胸部は図の順番で貼っていきます。

覚え方は「あきみちゃんこくし」、「せきぐちくん」などが有名です。不整脈が突発的で、日常の心電図を記録する場合などは、24時間装着するホルター心電図を用います。

>電気生理学検査とは

電気生理学検査は、血管にカテーテルを挿入し、不整脈を誘発するなどで心臓の電気信号を捉えていきます。その延長で、アブレーション(焼却術)を行って異常刺激を起こす部分を、高周波電流により焼き切っていきます。

>対症療法・治療について

頻脈

迷走神経刺激法

  • バルサルバ法では、以前の動画で解説した機序と同じ様に、息止めをして胸腔内圧を上昇させて刺激します。
  • 頸動脈圧迫では、迷走神経の通り道である部位を圧迫することで、神経を刺激します。この方法は頸動脈に異常を持っている場合や、血栓が存在することで脳梗塞に至る危険性があります。
  • 冷水によっても刺激されます。

 

薬物療法では、抗不整脈薬による治療や抗凝固薬による血栓予防などを行います。

薬物に反応しなかったり、血行動態が悪く緊急を要す場合などは、除細動を行います。細かな動きを取り除く役割ですので、心臓が完全に止まっている心静止、電気信号だけのPEAには使いません。

R波を検知して、同期する方法を、カルディオバージョン、非同期で行う方法を、カウンターショックと言います。まずは、先程解説した致死性不整脈2種類(pulselessVT・VF)はカウンターショック、それ以外で例えば上室性不整脈(AF)などはカルディオバージョンと覚えておけば十分だと思います。

徐脈

経皮的ペーシングは、一部の除細動器に備わっている機能で、体表にパッドを貼って心臓に刺激を送ります。その間に、体外式ペースメーカーを留置したり、薬剤投与などを行います。恒久的ペースメーカーは、皮下に埋め込んで心臓に刺激を送ります。

薬物療法では、副交感神経を抑制するアトロピン、β1受容体を刺激する薬剤などを用います。

今回は「不整脈」について解説しました。

まとめ

・まずは波形の意味と間隔をざっくり覚える

・心房性不整脈、房室ブロック、心室性不整脈で分けて考える

・心停止4種類を覚える

・心電図の誘導と心臓を見ている向きを覚える

・対症療法について理解する

>除細動は心臓の震えを取り除くもの

>迷走神経、β受容体、抗不整脈薬(チャネル)などと合わせて関連付ける

>ペースメーカーの適応を覚える

今回は以上になります。参考になれば幸いです。

お勧めの記事などを以下に貼っています。疑問、質問、要望などは「Mail」又は「Twitter@liberal_nurse」のDMまでお気軽にどうぞ^^v

国家試験まとめ

お勧めの厳選書籍は「コチラ」です。専門書は高いので、ちょっとした質問などは「Mail」又は「Twitter@liberal_nurse」のDMまでお気軽にどうぞ^^v

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