
今回は、こんな声に応えていきます。
クリティカルシンキングを意識すると、色々な可能性を予想でき、臨床などでも応用できます。
当記事で分かること
- クリティカルシンキングとは
- ロジカルシンキングとは
- 日常や臨床での使用法について
<Contents>
クリティカルシンキングとは
例題
初めに次の例題を試してみましょう。
例題①
- 3 ▢ 1 = 3
計算式を完成させてください。▢に入る記号は何でしょう?
例題②
CAとパイロットの夫婦がいました。息子は父親に憧れて、同じ職業に就きました。就いた職業は何でしょう?


これが答えだと決め付けていませんか?勘の良い人はタイトルを見て色々考えたと思います。ポイントは「他の可能性を考えていたか?」です。
確証バイアス
バイアスとは、偏り、先入観のことです。直感、本能的に判断して更に固執し、他の可能性を排除してしまいます。「記号」なので、「/」(割る)、「*」(掛ける)、「^」(べき乗)なども当て嵌まりますね。数学やなぞなぞが得意な人は、もっと出そうですね!
代表性ヒューリスティック
ヒューリスティックとは「直感的判断」です。「代表性」とは、普段のイメージを見聞きした際に当て嵌めてしまうことです。②では「パイロット=男性」、「CA=女性」ってイメージになりませんでしたか?女性パイロットは1%ですが存在します。CAも最近は男性を見ますね。つまり、どちらでも正解です。
ポイント
つまり、クリティカルシンキングとは様々な可能性を考える思考です。そこには主観的な意見や感情的な意見は持ち込みません。
直感(本能)
人間も動物なので、直感(本能)が働きます。例えば、夜の薄暗い帰り道に、こんな人が出てきたら?
普通の人はその場で考え込まずに、即逃げます。つまり、防衛に必要な反応なのです。日本で放し飼いのライオンを目の前にして、危険か安全かを考え込む人は限り無く少ないでしょう。全力で逃げようとするはずです。逆に逃げない人はサイコパスの可能性があります。
思考(理性)
ポイント
直感(本能)が働いた後に理性(思考)が働きます。
これは余裕が無いと難しいかもしれません。人の脳は楽が大好きです。何かと理由を付けて後回しにします。キレ易い人、すぐに感情的に大声を挙げる人、ストレス発散で誹謗中傷をする人などは、楽を選んでいると言えます。
きちんと考えないと様々なデメリットを来します。特に病院経営陣などの中枢にこの能力が無いと、それ以下の人材は疲弊してしまいます。
ロジカルシンキングとの違いについて
ロジカルシンキング
データを利用して物事を分解して考える。例えば残業を減らす場合は、残業時間、人数、頻度、時季などをデータで割り出し対応する。残業時間を減らす、人数を増やす、時季毎に対応を変えるなど。
クリティカルシンキング
本当に正しいのか、思考の本質を見極める。上の例の続きで考えると、残業が多い理由の本質は何かを考える。配置人数が不平等、経験年数、募集方法、業務内容、システム、人間関係、教育方法、個々のスキルなど。
事例を見てみよう!
医療・航空業界
アメリカ連邦航空局の報告によると、多くの航空機事故は機長のミスを他の乗務員が正さなかったからと示されています。医療業界でも同様のケースで人命が失われており、「Team STEPPS」と言った取り組みも始まったほどです。
これは一種の「バイアス」が働いているのです。「専門家なら安心だから任せよう」、「医者が言うなら間違い無いな」と言った具合です。「ハロー効果」とも言います。そこには根強い職種間差別なども存在するでしょう。臨床では「良い意味で」疑うことが、患者の安全に繋がります。
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SNS
未だに多い「誹謗中傷」が典型的ですね。ストレス発散などで本能的に発言している「思考停止状態」なので、その先に何が起きるか想像すらしていない人が多いのでしょう。
「不倫」も当事者しか真相は分かりませんが、話題にすると誰が得をしているのか?って考えると別の視点が生まれますね。「批判」も建設的に行いましょう。
今回は「クリティカルシンキング」について解説しました。
まとめ
- かなり重要なスキルの一つです
- 「専門家」・「資格職」と言えど出した結論が正解とは限りません
- 様々視点から物事を見る癖を付けましょう!